2015年 10月 16日
はっち市へのご招待
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青森県は八戸市の中心街にあります「はっち」にて「はっち市」というイベントに参加させていただくことになりました。近隣の皆様は勿論、遠方からのご参加も大歓迎ですので是非是非足を運んでいただけると嬉しい限りです。
我々のバンドのライブもありますが「はっち市」自体がとても素晴らしいイベントです。
北東北の冬の始まりを肌で感じつつ物作りの祭典を是非お楽しみくださいませ。
はっち website : http://hacchi.jp/

【 類家 謙次郎 追悼とイベントへのご招待 】
父が亡くなってもうすぐ一年が経とうとしている。少々不謹慎かも知れないが今年の1月に行われた父の葬儀は非常に穏やかな時間が流れていた。きっと父の人柄や集っていただいた親族、知人の方々の父への思いがその時の空気を満たしていたからなのではないかと思う。不思議なくらい温かく心地の良い穏やかな葬儀に感じた。
父が亡くなった1月1日の0時15分頃。日付が変わり2015年を迎えたばかりだった。その時自分は新宿のジャズクラブで年越しのセッションに参加していた。後から時間を計算すると父が息を引き取ったのはちょうど自分が新宿ピットインのステージでトランペットのソロをとっている時だった。決してドラマチックに書こうとしている訳ではなく音楽には何か不思議な力があるものだと自分は信じている。
小さい頃から父の作品に囲まれて育った。型絵染めのタペストリー、木彫りのお面や置物、テーブルや椅子、ランプシェードや銅板を加工したオブジェ、木製のスプーンやペーパーナイフ、ペンダントを初めとしたアクセサリー等々、様々な父の作品が家中に溢れていた。
そんな環境で育った自分が、多分小学校の低学年くらいだったと思うが、学校から将来の夢を書いてくるという宿題が出てそこで書いた職業は画家や版画家ではなく「マッサージやさん」だったのを今でも覚えている。時々父にマッサージをしてあげていてそのマッサージをこれからも続けたいという思いからだったのだろう。幼い自分に父の作品の事など理解出来る訳も無く、また父もその事を強制しなかったのだなと今になって考える。ナイフで鉛筆を研ぐ方法くらいは教えてもらったことはあるが絵の描き方や木彫りを教わった記憶はあまりない。そもそもその人の個性なんてものは誰かが強制出来るものではない、父もそう思っていたのかもしれない。
今ではあの父の作品に囲まれた家で育った事を非常に感謝している。自分の生き方や価値観を形成する大切な一部分になっているからだ。
父の部屋はまるでヘンリーダーガーの部屋のように父の好きなものと自身の作品と作業に使う道具で出来ていた。何度か引越をしたが父の部屋だけは何処に引っ越しても父の部屋のままだった。引っ越す度に毎回同じ様に作品と作業場と好きな物で部屋を構成していく。音楽も好きで父の部屋でかかっていたのはジャズからレゲー、アフリカの音楽や沖縄の民謡、サンバやラテン等様々だった。僕がジャズに興味を持ち始めた頃には昔聴いていたジャズのLPを出してきてくれた。トランペットも家に父のものがあった。昔学校のバンドでトロンボーンを吹いていたという話も聞いた事がある。
父は一度会社勤めをした後絵の勉強する為に会社を辞め上京してその後フリーランスで仕事を始めたと聞いている。気が付けば自分も同じような道を歩んでいる。自分が父と似たような道を歩んでいる事についてどんな風に思っていたのか聞いてみたかった。恐らく聞いても大した返事もなかったのかも知れないがそういう話をもっとしておけばと今になって思う。
父はとてもシャイな人だったが自分の作品ややっている事には自信と誇りをもっていた人だったと思う。癌におかされてからも意欲的に作品を作っていた。主に以前作った作品に色を着けたり手を加えるという事が多かったらしい。もっと生きたかった、というよりはまだまだやり残した事、やりたい事があったのだと思う。
父からは色々な事を教わった。
家族でキャンプに出かけ自然との交わり方を教えてくれた。
焚き火がどれだけ魅力的か教えてくれた。
木が持つ温かさを教えてくれた。
個性的であることの必要性と重要性を教えてくれた。
世の中に色々な音楽がある事を教えてくれた。
自分が好きな事を誇りを持ってやれる事がどれだけ幸せな事かを教えてくれた。
物を創るという事が気持ちを豊かにするという事を教えてくれた。
何かを一生かけて信念を持ち追い続けることの大切さを教えてくれた。
父が教えてくれた事が自分自身を強く支えている。
この度は、はっち市の中で父の作品展と自身のバンドの演奏を行う事になりました。はっちスタッフの方々、そしてこの展示会に関わって下さった全ての方々に心から感謝いたします。自分は現在八戸市在住ではない為この展示の準備には殆ど携わる事ができませんでした。にも関わらず僕の親友や父の親友、勿論はっちのスタッフの方々そして家族によってこの展示は行われました。こんなにも嬉しい事はありません。
父の作品の展示は、はっち市開催中の三日間行っております。是非足をお運びいただけたら幸いです。
僕らのバンドの演奏は二日間、父の作品展示の中で演奏いたします。一日目は現在定期的に自分のバンドとして活動しています五人編成のバンドで、少々アバンギャルドな感じで。二日目は四人編成で少々ジャズっぽい感じで。この辺りの感じ方は人それぞれですので何とも申し上げにくい部分もありますが両日共に来ていただけるととても嬉しいです。父の作品のように様々な側面が出せればと思っております。
我々の演奏する音は目に見えないもの、父の作品は目に見えるもの。目に見えないものを具現化する難しさと素晴らしさ。現れた瞬間に消えて行くものの美しさ。どちらも味わっていただけたら幸いです。
このような機会に恵まれ八戸に生まれ育った事を誇りに思います。
是非皆様のお越しを心よりお待ちしております。
2015年 10月
類家心平
■ 11/22(日)
HACCHI 八戸ポータルミュージアム はっち(青森県八戸市)
http://hacchi.jp/
はっち市 2015
出演
【 RS5pb 】
類家心平 (trumpet)
中嶋錠二 (piano,key)
田中拓也 (gt)
鉄井孝司 (bass)
吉岡大輔 (drums)
時間
open : 18:00
start : 18:30
チケット
前売り : ¥2,500
当日 : ¥3,000
お問い合わせ : はっち1階のインフォメーション(0178-22-8200)
■ 11/23(月)勤労感謝の日
HACCHI 八戸ポータルミュージアム はっち(青森県八戸市)
http://hacchi.jp/
はっち市 2015
出演
【 RUIKE SHINPEI quartetto 】
類家心平 (trumpet)
中嶋錠二 (piano,key)
鉄井孝司 (bass)
吉岡大輔 (drums)
時間
open : 13:30
start : 14:00
チケット
前売り : ¥2,500
当日 : ¥3,000
お問い合わせ : はっち1階のインフォメーション(0178-22-8200)
by rui-shim
| 2015-10-16 16:24
| はっち市へのご招待
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Comments(11)

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これは行かなくてはならないのか?!
行くかも行くとき行かざる行かねば!
行くかも行くとき行かざる行かねば!
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